通信制高校とは?
高校の教育課程には、全日制課程、定時制課程、通信制課程があります。
全日制高校や定時制高校では、学校に登校し、授業に出席し、各学年ごとに決められた単位を履修、進級して卒業する学年制の高校がほとんどです。
通信制高校の場合はほとんどが「単位制の高校」で、単位制高等学校は、生徒の幅広いニーズにこたえる多様な履修形態を可能にするため、昭和63年度から定時制・通信制課程において制度化され、平成5年度からは全日制課程にも拡大されています。
平成19年度には807校、平成20年度に857校、平成21年4月現在で900校となっています。
単位制高校の場合は、学年になく、卒業のために3年間以上在籍し、74単位以上修得すれば卒業が可能になります。単位認定は、各科目ごとに行われます。
これら卒業に必要な74単位以上の習得を通信制の高校では、添削指導、1単位約3回のレポート提出や、年間数十日の授業に出席するスクーリング、面接指導及びテストなどでによって行います。
それによって得た「通信制高校卒業」とは、全日制高校や定時制高校の卒業と同様、高校卒業の資格を得ることを意味します。
なお、最近では全日制高校の中にも「単位制の高校」が多く新設されるようになれ、生徒自身が考えてカリキュラムを選べるなどするため、非常に倍率の高い高校になっています。
そういう意味で通信制高校の「単位制」というシステムは現在の最先端のシステムともいえ、大学などと同様に個人の意志や自由を尊重するシステムといえそうです。
通信制課程の高校の卒業者数は、平成16年度でいえば、41,000人が卒業しており、この数字は平成15年度と比べて1,000人の増加となっており、現在はさらに通信制の高校の卒業者数は増加傾向にあります。
サポート校とは?
サポート校とは、通信制の高校に在籍する生徒をサポートする学校、「通信制高校サポート校」という意味で、生徒が学校を卒業するのを支援する教育施設ともいえます。ただし、学校といっても、いわゆる学校教育法第1条で定められる法律の要件が整った「学校」といういみではありませんから、通信制高校に通う生徒を支援する「教育施設」と言ったほうがいいでしょう。
全日制の課程や定時制の課程では、学校に登校、授業に出席し、各学年ごとに決められた単位を履修、進級して卒業するのが通常の形態ですが、通信制高校の場合、ほとんどが単位制の高校で、単位制の高校では、毎日定期的に授業に出席しなくてよいが、その代わり、レポート提出や試験勉強を自らでこなす必要があります。
つまり、「自由」な分、自発性も問われるわけです。しかし、だからこそ、「自由」な通信制高校での勉強が続けてうまくできない生徒も出てきます。
サポート校では、そうした生徒も含めて学習が停滞することなく、スムーズに進むように、また学習面だけでなく、生活面でも相談になるなどして生徒を支援する教育施設なのです。現在では予備校や学習塾、また専門学校などがこのサポート校として全国各地にある教室で通信制高校の支援を行っており、「大学進学」支援はもとより、生徒の進みたい進路の専門学科についても支援してくれます。
サポート校には、「技能連携校」というのもあります。技能連携校については、別に紹介します。
技能連携校とは?
技能連携校は、通信制の高校に通う生徒に対して主に専門的な技能を教え、技術を身につける授業が受けられる学校で、技能連携校で学ぶ場合、通信制高校の卒業と技能連携校の卒業を同時に獲得することができます。
技能連携校には、具体的には、各種技能専修学校や美容、理容、製菓や調理、ファッション、音楽など分野はあらゆる分野にわたっており、それら技能連携校で学び、修得した単位は通信制高校の教科の一部の履修として、通信制高校の単位として認定されます。
なお、技能連携校は、各都道府県の教育委員会の認可を受けています。
通信制高校の学費
通信制高校には公立高校と私立高校があります。また通信制高校に通う生徒をフォローする「サポート校」や、技術指導を行ったりする「技能提携校」もあり、当然ながら、いずれも有料です。
ここでは主に「サポート校」や「技能提携校」をのぞいた公立・私立の通信制高校の学費について紹介します。
まず公立の通信制高校から。
公立の通信制高校は、なんといっても「安い」学費が魅力です。世の中に「タダ」なものはないのですが、通信制高校はいわゆる学校の中でもっとも安い料金で提供されているサービスではないかと思います。
通常、通信制高校の場合、74単位以上の習得で卒業できるわけですが、公立・私立高校とも1単位あたりで授業料を設定しているところが多いでしょう。
各都道府県によって公立の通信制高校の授業料などは違ってきますが、
公立の通信制課程えは、1科目900円前後、1単位あたり300円というのが相場のようです。1単位300円とすると、74単位で22,200円という計算になります。これは安い授業料ですよね。
公立の通信制高校では入学金が無料のところも多いですから、主にかかる費用が1単位あたりの料金ということになります。これに教材費や施設費などがかかってくる場合がありますが、公立の場合、施設費はしれていますし、教材費は実費ですから、学校としては通信制高校は圧倒的に安いといえそうです。
一方、私立の通信制高校はどうなのか?
まず入学金については、0円という学校から、10万円、中なには20万円という学校もあります。最大で20万円というところでしょうか。私立はやはり公立と違い、そのフォロー体制や支援が公立の通信制高校よりも熱心だと言えると思いますが、これはひとえに料金の違いと言えるかもしれません。
全日制高校などでも公立高校と私立高校では授業料がほぼ10倍ですし、私立高校に進学する人は、その高い授業料に見合うものを私立高校から提供されると考えて進学するわけですから、良い悪いの問題ではなく、授業料の違いや入学金のあるなしは、提供するサービスや考え方が公立と私立では違うと考えるのが良さそうです。
公立の通信制高校が1単位あたり約300円とするなら、私立の通信制高校では、1単位あたりの授業料は約10,000円と考えておきましょう。
これは各私立高校で料金が違いますのであくまでも目安です。私立高校の中には、1単位あたり7,000円とか6,000円というところもありますが、おおむね1単位あたり5,000円から10,000円前後が相場と言えるでしょう。
なお、私立高校の場合、名称は違いますが、入学金・授業料にプラスして、施設費がかかる場合がほとんどです。名称は施設費ですが、「教育充実費」とか「設備費」などで表示している私立高校もあります。この「施設費」はこれも学校によって違いますが、月額2,000円から5,000円くらいまで幅があります。年額表示で15,000円くらいから50,000円くらいになっている私立高校が多いようです。
これで私立の通信制高校に進学する場合、「入学金」「授業料」「施設費」を考える必要があるわけですね。さらに教材費は通常実費ということになります。また、スクーリング費用などは別途かかります。
また、学校によっては、「ネット授業料」や「視聴覚教材費」などがかかる場合もありますので、進学する私立高校によって総額はかなり違ってくると思います。
私立の通信制高校の場合、1単位あたりの授業料だけでなく、その他でかかる費用もしっかり見ておく必要があるでしょう。
通信制高校のレポートの提出って大変なの?
所属する通信制高校、また履修科目数によっても違ってきますが、1か月に最大10通程度、平均で5から6通程度というところではないでしょうか。
通信制高校において、レポートの提出が全日制高校の授業に該当しますから、レポートの提出が滞ると、授業に出ないことと同じことになります。
レポートの提出の遅れるとそのまま教科の単位認定が厳しくなることにつながります。
全日制高校で授業に出席せずにテストだけ行って良い点数をとっても、出席日数が足りなくて留年するということがありますよね?
学校の成績や単位というのは、テストだけではなく、授業の出席はもちろん、授業態度や宿題の提出など総合的な判定を下して行うわけですから、通信制高校では授業の代わりの1つがレポートの提出となっていますので、レポートを提出しないで単位を修得するというのは難しいと考えておくべきでしょう。
逆の言い方でいえば、テストでは余りよい点数が取れなかったけれど、レポート提出やスクーリングで頑張ることで単位の修得は可能になるということです。
通信制高校にとって、レポート提出は授業の代わり。是非頑張って提出してもらいたいと思います。
高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)とは?
高等学校卒業程度認定試験とは高等学校を卒業していない生徒が、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するためのテストです。
試験の合格者は、国立、公立、私立のどの大学、短大、専門学校でも受験することができますし、就職や各種の資格試験等においても活用することが可能です。
高等学校卒業程度認定試験は、平成17年度より「大検」、いわゆる大学入学資格検定から名称が変更になりましたが、大学入学資格検定とは試験科目や全日制高等学校在籍者が受験できること等が異なります。
ただし、高等学校卒業程度認定試験に合格しても、最終学歴は高等学校卒業にはなりません。あくまでも、高等学校卒業程度認定試験合格者は高校を卒業した者と同等以上の学力があると認められますが、高等学校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業とはならないので注意が必要です。
また、高等学校卒業程度認定試験を受験するだけで、高校卒業に必要な単位を全て修得することはできません。高等学校卒業程度認定試験で受験できる科目数は最大で9科目(公民の科目で「倫理」と「政治・経済」を選択した場合)までなので、高等学校卒業程度認定試験の受験のみによって高校卒業に必要な単位を全て修得することはできなくなっています。
なお、たとえば、病弱のため欠席が多く、高校1年で修得すべき数学の単位を全日制高校で修得することができなかった場合などに、高等学校卒業程度認定試験で数学を受験し、合格すれば、学校長の判断で数学の単位を修得したと認めてもらうことができます。ただし、その場合も、単位を認めるかどうかは学校長の判断となりますので、認定試験を受験する前に学校の先生と相談することが望ましいといえます。
今後の通信制高校は?
文部科学省は通信制高校のインターネット等の活用の在り方をずいぶん前から検討しています。
検討して、一部すでに導入されている点を挙げると、以下のようなものがあります。
① 添削指導への活用(レポート提出)
・電子メール等による課題の送付
・電子メール等によるレポート提出
(郵送に変わる提出手段としての活用)
・電子メール等によるレポートに関する質問対応として活用
(添削課題等の送受、質問等のレスポンスを改善)
②面接指導への活用
・高等学校と生徒宅をインターネットで接続し、双方向性の教科指導等を行うこと。なお、少なくとも10分の2の面接指導時間は確保することとする。
③試験への活用
・試験への活用については不可とする。(本人の認証等が不可)
④その他の活用
・履修登録、スクーリング等のスケジュール管理、カウンセリング予約、学習履歴、履修状況、証明書等の発行申請などに活用
・電子メールや掲示板をコミュニケーション手段として活用(生徒間、学校生徒間、学校保護者間等)
・電子メール等による質問対応として活用
平成20年度通信制高校の学校数
また、私立通信制高校は独立校」が71校、「併置校」が55校、「通信高校協力校」が227校あります。
公立私立をあわせると、協力校を含めると全国で416校の通信制高校があります。
以下、各都道府県の通信制高校の学校数です。
平成20年度通信制高校の生徒数
そのうち、公立の通信制高校の生徒数は88,384人(男子生徒43,490人・女子生徒44,894人)になります。
また、私立の通信制高校の生徒数は94,895人(男子生徒49,886人・女子生徒45,009人)となっています。
平成20年度通信制高校の修業年限別学校数と生徒数
また、修業年限4年の通信高校の学校数は52校で、生徒数は49,613人(男子24,483人・女子25,130人)となっています。
以下、各都道府県別の修業年限3年及び4年の学校数と生徒数の一覧です。
通信制高校の進路状況
以下、各都道府県別の進路状況です。
通信制高校卒業生の大学等への進学者数
以下、主な進学先とその男女別の生徒数です。
通信制高校の学科別進路
※学校数は生徒の在籍している学校の数で専攻科、別科は除く
| 区 分 |
計 | 大学 学部 |
短期 大学 本科 |
大学・ 短期 大学 の通 信教 育部 |
大学・ 短期 大学 別科 |
高等 学校 専攻科 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 合 計 |
7,343 | 5,503 | 1,425 | 363 | 10 | 41 |
| 男 | 3,766 | 3,270 | 321 | 152 | 4 | 19 |
| 女 | 3,577 | 2,233 | 1,104 | 211 | 6 | 22 |
中学生が通信制高校に進学する割合
以下、過去5年間の進学先割合です。 通信制高校へ進学する割合
| 年度 | 卒業者数 | 全日制 | 定時制 | 通信制 |
|---|---|---|---|---|
| 単位:人 | 単位:% | |||
| 平成15年 | 1,325,208 | 92.9 | 1.8 | 1.1 |
| 平成16年 | 1,298,718 | 93.0 | 1.9 | 1.1 |
| 平成17年 | 1,236,363 | 92.8 | 2.1 | 1.2 |
| 平成18年 | 1,211,242 | 92.7 | 2.1 | 1.2 |
| 平成19年 | 1,213,709 | 92.5 | 2.2 | 1.3 |
| 平成20年 | 1,199,368 | 92.4 | 2.3 | 1.4 |
通信制高校の課程における教育課程の特例
そのほか、学校設定教科に関する科目のうち普通教育に関するものについては、各学校が定めます。
| 各教科・科目 | 添削指導(回) | 面接指導 (単位時間) |
|---|---|---|
| 国語,地理歴史, 公民及び数学に 属する科目 |
3 | 1 |
| 理科に属する 科目 |
3 | 4 |
| 保健体育に 属する科目 のうち「体育」 |
1 | 5 |
| 保健体育に 属する科目 のうち「保健」 |
3 | 1 |
| 芸術及び外国語 に属する科目 |
3 | 4 |
| 家庭及び情報に 属する科目 並びに 専門教育に 関する 各教科・科目 |
各教科・科目の 必要に応じて2~3 |
各教科・科目の 必要に応じて2~8 |
総合的な学習の時間の標準単位数は3~6単位とし、その添削指導の回数及び面接指導の単位時間数については、各学校において、学習活動に応じ適切に定めるものとされています。
面接指導の授業の1単位時間は、各学校において、各教科・科目の面接指導の単位時間数を確保しつつ、生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとされています。
学校が、その指導計画に、各教科・科目または特別活動について計画的かつ継続的に行われるラジオ放送、テレビ放送その他の多様なメディアを利用して行う学習を取り入れた場合で、生徒がこれらの方法により学習し、その成果が満足できると認められるときは、その生徒について、その各教科・科目の面接指導の時間数又は特別活動の時間数のうち、各メディアごとにそれぞれ10分の6以内の時間数を免除することができるとされています。
ただし、免除する時間数は、合わせて10分の8を超えることができない。
特別活動については,ホームルーム活動を含めて,各々の生徒の卒業までに30単位時間以上指導するものとする。
高校における不登校の生徒数
平成16年度の高校における不登校の生徒数(国公私立の高等学校)は、67,500人で、在籍者に占める割合は1.82%となっています。
不登校の生徒数を、国・公・私立別にみると、国立で31人(在籍者に占める割合0.35%)、公立で49,860人(1.91%)、私立で17,609人(1.61%)となっています。
不登校生徒のうち中途退学した生徒は、24,725人で不登校生徒数に占める割合は,36.6%。原級留置となった者は,7,551人で11.2%。
不登校の生徒のうち,中学校時に長期欠席の経験があると高校で把握している生徒は、4,245人で、不登校生徒数全体に占める割合は,21.1%となっています。
不登校となった直接のきっかけは,「学校生活に起因」と「本人の問題に起因」がそれぞれ約40%を占め、残りが「家庭生活に起因」となっています。
不登校状態が継続している理由は、「無気力」が最も多く、続いて「不安など情緒的混乱」、「複合」の順になっています。
通信制高校の体育ってどうするの?
すでに書いてきたように、全日制高校や定時制高校は原則として毎日学校に登校します。
一方で、通信制高校は、定期的な登校をしない代わりに、自宅でレポートを作成したり、添削指導を受けることになります。それがあるから、登校日数が全日制や定時制と比べて、少なくて済むわけですね。
現在は映像授業やインターネット通信による双方向の授業が自宅で受講できる環境が整いつつあるので、最初限度の登校で単位の修得が可能になります。
では、いわゆる実技に関する教科、たとえば、体育や芸術科目はどうなるのか?
実技を映像授業やインターネット通信で行うの?
通信制高校では、体育や芸術科目も、他の科目と同様に教科書・学習書で学習しながら レポートを作成します。
たしかに自宅学習だけでは実技の部分に不安が残りますよね。
そこでその部分をスクーリングで補うわけです。
体育のスクーリングでは幅広い年齢の人たちが一緒になって スポーツ・運動に取り組みます。
芸術科目は、音楽・美術・書道などの中から選択し、レポートや作品を提出し、スクーリングに出席して単位を修得します。
単位制高等学校とは?
単位制高校は、学年による教育課程の区分を設けず、決められた単位を修得すれば卒業が認められる高校です。
昭和63年度から定時制・通信制課程において導入され、平成5年度からは全日制課程においても設置ができるようになりました。
単位制高校の特色は、
◆自分の学習計画に基づいて、自分の興味、関心等に応じた科目を選択し学習できること。
◆学年の区分がなく、自分のペースで学習に取り組むことができること
などが挙げられます。
平成21年度第2回高等学校卒業程度認定試験実施結果
今回の試験は、平成20年度第2回と比較して、受験者は253人(1.8%)増となり、1以上の科目に合格した者のうち、高卒認定合格者(大学入学資格取得者)は245人(4.5%)減となっています。
平成21年度第2回高等学校卒業程度認定試験 合格状況
| 試験種類 | 出願者 | 受験者 | 1以上の科目に 合格した者 |
|
|---|---|---|---|---|
| 平成21年度 第2回 | 16,207人 | 14,657人 | 13,405人 | |
| 平成21年度 第1回 | 17,254人 | 15,310人 | 13,562人 | |
| 平成20年度 第2回 | 16,007人 | 14,404人 | 12,447人 | |
| 平成20年度 第1回 | 17,257人 | 15,372人 | 13,561人 | |
高卒認定の1以上の科目に合格した生徒の内訳
| 試験区分 | 1以上の 科目に 合格した者 |
高卒認定 合格者 (大学入学 資格取得者) |
高卒認定 合格者 以外の 一部科目 合格者 |
||
|---|---|---|---|---|---|
| 平成21年度 第2回 | 13,405人 | 5,251人 | 8,154人 | ||
| 平成21年度 第1回 | 13,562人 | 5,461人 | 8,101人 | ||
| 平成20年度 第2回 | 12,447人 | 5,496人 | 6,951人 | ||
| 平成20年度 第1回 | 13,561人 | 5,556人 | 8,005人 | ||
高等学校卒業程度認定試験 受験者数の推移
これに伴って、一部科目の合格者数も10年前に比べ、8,391人の増加で2.06倍、合格者数は2,084人増、1.2倍と推移しています。
高校卒業程度認定試験 過去10年間の受験者推移
※以下、高卒認定合格者については「合格者」とし、平成16年度以前は大学入学資格検定の数値
| 年度 | 出願者 | 受験者 | 合格者 | 一部科目合格者 |
|---|---|---|---|---|
| 平成10 | 19,164 | 16,976 | 8,628 | 7,864 |
| 平成11 | 20,121 | 17,900 | 8,947 | 8,365 |
| 平成12 | 21,288 | 19,152 | 7,924 | 9,796 |
| 平成13 | 35,629 | 32,460 | 12,189 | 16,880 |
| 平成14 | 30,239 | 27,425 | 11,037 | 13,540 |
| 平成15 | 26,859 | 24,250 | 9,233 | 12,321 |
| 平成16 | 24,960 | 22,457 | 8,985 | 11,507 |
| 平成17 | 26,631 | 23,784 | 8,672 | 12,770 |
| 平成18 | 29,619 | 26,216 | 10,201 | 13,136 |
| 平成19 | 31,796 | 28,317 | 10,872 | 14,142 |
| 平成20 | 33,264 | 29,776 | 11,052 | 14,956 |
| 平成21 | 33,461 | 29,967 | 10,712 | 16,255 |
大学受験の資格について
8月、または11月の高等学校卒業程度認定試験において、全科目合格できれば、大学受験が可能になります。
なお、全科目合格できなかった場合でも、通信制高校などの単位制高校に後期の科目履修生として入学し、合格しなかった科目の単位を修得すれば、大学受験が可能になります。単位として認定されるのは、後期の終わる3月ですが、大学入試の時点では高等学校卒業程度認定試験「合格見込成績証明書」によって受験することが可能です。
また、高等学校卒業程度認定試験で一部の科目に合格した者が残りの科目全部について高等学校等で単位を修得する見込みがある場合には、「単位修得見込証明書」を発行してもらい、科目合格通知書を添えて、文部科学省に提出します。
審査のうえ、文部科学省から高等学校卒業程度認定試験「合格見込成績証明書」が送られてくれば、大学受験の手続きが可能になります。
高等学校卒業程度認定試験 受験料
平成19年度第1回試験から受験料が若干値上がりしています。
◆7科目以上9科目以下受験8,000円 →8,500円
◆4科目以上6科目以下受験6,000円 →6,500円
◆3科目以下受験4,000円 →4,500円
飛び入学実施大学
本来、高校卒業程度認定試験合格者として大学受験資格が与えられるのは、高校卒業程度認定試験の合格に必要な科目の全部に合格した満18歳以上の生徒になります。
しかし、高校卒業程度認定試験の合格に必要な科目の全部に合格した満17歳に達した生徒で、大学の定める分野において特に優れた資質を有すると大学が認めた生徒については、教育上の例外措置として大学受験資格が認められます。
これがいわゆる「飛び入学」というやつですね。
この特例措置「飛び入学」で受験できる大学は以下の通りです。
平成22年度入試における飛び入学実施大学
千葉大学(国立) 文学部・理学部・工学部
名城大学(私立) 理工学部
昭和女子大学(私立) 人間文化学部・人間社会学部・生活科学部
成城大学(私立) 文芸学部
エリザベト音楽大学(私立) 音楽学部
会津大学(公立) コンピュータ理工学部
平成22年度高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)
大学入学資格検定(大検)は、平成17年度より高等学校卒業程度認定試験にかわりました。
平成22年度第1回高等学校卒業程度認定試験
試験日程:平成22年8月4日(水曜日)・5日(木曜日)
出願期間:平成22年4月30日(金曜日)~5月19日(水曜日)
結果通知:平成22年8月30日(月曜日)
平成22年度第2回高等学校卒業程度認定試験
試験日程:平成22年11月13日(土曜日)・14日(日曜日)
出願期間:平成22年9月3日(金曜日)~9月17日(金曜日)
結果通知:平成22年12月10日(金曜日)
受験料は、
・7科目以上9科目以下受験8,000円→8,500円
・4科目以上6科目以下受験6,000円→6,500円
・3科目以下受験4,000円→4,500円
高等学校卒業程度認定試験は、様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。
合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。また、高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として認定され、就職、資格試験等に活用することができます。
高校中途退学者の調査概要
今から10数年前の平成8年度に全国の公・私立高等学校(全日制課程、定時制課程)を中途退学した生徒数は、
◆公・私立高等学校における中途退学者数(中退者数)の合計111,989人
◆中途退学者数が在籍者数に占める割合(中退率)は2.5%
でした。それから8年後の平成16年度では、
◆公・私立高等学校における中途退学者数(中退者数)の合計77,897人
◆中途退学者数が在籍者数に占める割合(中退率)は2.1%
でした。ここ十数年はこのように高校の中途退学者の数は年度によって多少上下はするものの、大きな変化はありませんでした。
しかし、ここ最近の不景気によって、中途退学者の数が増えるのではないかと心配されています。
ここでは、文部科学省の中途退学者に関する調査をもとに中途退学者の概況をみていきましょう。
文部科学省の調査では、高校中退の理由は、
「進路変更」によるもの 42.7%
「学校生活・学業不適応」によるもの 31.4%
「学業不振」 7.0%
「問題行動等」 4.8%
「家庭の事情」 4.7%
の順となっており、これは過去20年間変動がありません。
「進路変更」の内訳についてみると、
「就職を希望」が「進路変更」のうち61.8%
「別の高校への入学を希望」が16.3%
「専修・各種学校への入学を希望」が9.1%
「大検を受検希望」が4.0%
などとなっています。
「学校生活・学業不適応」の内訳についてみると、
「もともと高校生活に熱意がない」が「学校生活・学業不適応」のうち39.8%
「授業に興味がわかない」が20.7%
「人間関係がうまく保てない」が12.8%
「学校の雰囲気が合わない」が12.1%
などとなっています。
別の高校への入学を希望して中退した者のうち、48.8%はいずれかの高校に在学していますが、12%は就職し、5.7%はアルバイトをしているのが現状のようです。
中退者の高校に進学した理由は、
「みんなが行くから」が38.9%
「高校を卒業した方が就職に有利だから」 28.1%
「両親など家族の者がすすめたから」 24.8%
「特に理由はない」 19.7%
となっていて、具体的目標をもって進学したという生徒が少なかったことがわかります。
また、高校に在籍中の様子として、
気軽に話ができる先生が「いた」と答えた生徒は26.6%
自分を信頼してくれる先生が「いた」と答えた生徒は22.8%
で、いずれも中学時代の先生に対する割合より低なくなっていることも明らかになりました。
中退の理由としては、
「高校の生活が合わなかった」 30%
「その他」 20.1%
「進路の変更をしたかった」 15.3%
「非行や問題行動を起こした」 11.1%
となっており、
「授業についていけなかった」 6.1%
「高校の勉強が嫌いだったから」 7.3%
は考えられているよりもずっと少ない割合となっています。
中退の際の状況では、
「自分から進んでやめた」 76.3%
で高校をやめたときの気持ちは
「さっぱりした」 39%
「なんともいえない気持ちだった」 30.7%
となっています。
高校中退後、学校に行っていない生徒の調査では、
将来学校で「学ぼうとは思っていない」 65.1%
「学びたい」 33.2%
で、
学びたい学校としては、
「専修学校・各種学校(予備校を含む)」 36.4%
「大学・短期大学」 21.8%
「通信制高校」 21.6%
などを希望していることが明らかになっています。
中退者の多くは、学力が伴わない生徒ではないが、将来に対する目的意識や自己を見つめる意識が希簿となっている傾向があると考えられると文部科学省は結論づけています。
また、文部科学省では、高校の中退理由について、
◆今日の生徒の実態が多様であるため、中退の理由についても様々な事情が複雑に絡み合っており、単純に類型的な整理をすることは困難
◆「学校不適応」への対応に当たっては、中学校における進路指導や高等学校における入学後の適応指導の改善が課題
◆「進路変更」によるものについては、自らの生き方を考えた上でのものであれば、学校は積極的に評価し、これを支援していくべき
と課題を挙げています。
高校の中途退学者の数
平成16年度において、高校中途退学者数(公・私立の高等学校)は、77,897人で、平成16年度当初の在籍者数に占める割合(中退率)は、2.1%となっています。
中退者数を公・私別にみると、公立では53,261人(中退率2%)、私立では24,636人(中退率2.3%)となっています。
中退の理由については、「学校生活・学業不適応」が38.4%で最も多く、次いで「進路変更」が34.3%、「学業不振」が6.5%の順となっています。
「学校生活・学業不適応」の内訳は、「もともと高校生活に熱意がない」の割合が高く、「進路変更」の内訳は「就職を希望」や「別の高校への入学を希望」の割合が高くなっています。
中退率を学年別にみると、1年生での中退率が3.5%で最も高く、2年生で2%、3年生で0.6%と続いています。
また、中退者数全体のうち,1年生が占める割合は52.3%で,2年生が29.2%、3年生9.2%となっています。
平成16年度以前に公・私立高等学校を中途退学した生徒で、再入学した生徒は955人、編入学をした生徒は9,769人(通信制課程を含む)となっています。
高校生の不登校生徒数と高校中退者数の推移
全国の国公私立の高等学校の不登校生徒数は、
平成16年度 67,500人
平成17年度 59,419人
平成18年度 57,544人
と減少しながら推移し、在籍者数に占める割合は1.5%前後となっています。
【全国】国公私立の高等学校の不登校生徒数
| 項目 | 平成21年度 | 平成19年度 |
|---|---|---|
| 不登校生徒数 | 51,726人 | 53,041人 |
| 在籍者数に占める割合 | 1.55% | 1.56% |
| 不登校生徒のうち 中途退学に至った者 |
16,629人 | 19,774人 |
| 不登校状態が前年度より 継続している者 |
20,315人 | 20,672人 |
| 学校外の施設や機関等で 相談・指導を受けた 不登校生徒数 |
10,093人 | 10,361人 |
また、高校の中退者数も、平成16年から7万人台で推移していましたが、平成21年度は大きく減少しました。
【全国】公立・私立高等学校 中退者数
| 年度 | 高等学校中途退学者数 | 中退率 |
|---|---|---|
| 平成21年度 | 56、948人 | 1.7% |
| 平成19年度 | 72,854人 | 2.1% |
| 平成18年度 | 77,027人 | - |
| 平成17年度 | 76,693人 | - |
| 平成16年度 | 77,897人 | - |
【国公私立高校】中途退学者数及び中途退学率 都道府県別ランキング
4月1日現在在籍者数の平均が71,294人
中途退学者数の全国平均は1,212人
中途退学率の全国平均は1.7%
となっています。
各都道府県のうちで、中途退学率が1.9%以上と高かったは、
大阪府
熊本県
宮崎県
沖縄県
岡山県
の5府県で、中途退学率1.4%以下と低かった都道府県は、
茨城県
長野県
山ロ県
秋田県
福島県
島根県
の6県となっています。
なお、参考資料として別項で詳しく紹介する「国・公・私立高等学校」の1,000人当たりの不登校生徒数ランキングの順位も合わせてお伝えしています。
【国公私立高校】不登校生徒数 都道府県別ランキング
不登校生徒数の全国平均は1,101人で、1,000人当たりの不登校生徒数は15.5人となっています。
1,000人当たりの不登校生徒数が20人以上と多かったのは、
大阪府
沖縄県
岡山県
鹿児島県
福岡県
の5府県で、
一方で1,000人当たりの不登校生徒数が10人以下で少なかったのは、
福島県
兵庫県
青森県
北海道
茨城県
の5県です。
なお、参考資料として別項で詳しく紹介する「国・公・私立高等学校」の中途退学率の順位も合わせてお伝えしています。
不登校とならない,魅力あるよりよい学校づくり
平成15年5月、文部科学省は、不登校児童生徒数が過去最多を更新するなど心配な状況を受けて、
国公私立の高等学校 不登校生徒数
平成16年度 67,500人
平成17年度 59,419人
平成18年度 57,544人
「不登校問題に関する調査研究協力者会議」を発足させ、「不登校問題の実態の分析」などを進めてきました。
文部科学省では、不登校は,特定の子どもに特有の問題があることによって起こることではなく,どの子どもにも起こりうることとしてとらえ,関係者は,当事者への理解を深める必要があること。
同時に,不登校という状況が継続すること自体は,本人の進路や社会的自立のために望ましいことではなく,その対策を検討する重要性について認識を持つ必要があると述べています。
不登校については,その要因・背景が多様であることから,教育上の課題としてのみとらえて対応することが困難な場合があるが,一方で,児童生徒に対して教育が果たすことができる,あるいは果たすべき役割が大きいことに着目し,学校や教育委員会関係者等が一層充実した指導や家庭への働きかけ等を行うことにより,不登校に対する取組の改善を図る必要があるという観点から、
児童生徒が不登校とならない,魅力あるよりよい学校づくりのための一般的取組み
を実施していることを明らかにしています。
ユニークな奨学金制度
ルネサンス・アカデミー株式会社が運営する「ルネサンス高等学校」(本校所在地:茨城県大子町)と株式会社フルキャストは、高校中退者や中学卒業後そのままフリーターを続けている若者や不校生を対象に、働きながら高校卒業資格にチャレンジできる制度を2006年8月1日よりスタートしました。
ルネサンス高等学校は、教育特区の認定を受けている茨城県大子町において、能開センター・個別指導Axisなど全国で進学塾を運営する株式会社ワオ・コーポレーション、およびクラビット株式会社、イーステージ株式会社の3社共同出資のもと、2006年4月1日に開校した株式会社立の通信制高等学校で、従来の通信制高校がレポート用紙による一方通行型の通信添削学習なのに対し、ルネサンス高等学校はインターネットを活用した自宅授業配信を基本とする双方向性の通信制高等学校として、新しい自宅学習のスタイルを行う学校でもあります。
その通信制高等学校ルネサンス高校が、奨学金制度として導入するのが「フルキャスト奨学金制度」。
この制度では、生徒の授業料をフルキャストと代表の平野個人が折半して拠出します。
生徒は普段、フルキャスト各支店より紹介された勤務地にて月10日、年間120日間以上働きながら、高卒資格に必要なカリキュラムを履修します。
この取り組みは、社会経験を身につけながら高卒資格を取得し、ステップアップしたいという若者を応援するもので、一人でも多くのフリーターの方が夢の獲得に近づけるよう今後も支援して参ります。
「奨学金制度の流れ」
① ルネサンス高等学校へ入学の申込み
② 人材派遣会社フルキャストへの登録及び審査
③ ルネサンス高等学校へ入学
④ フルキャスト側が授業料を全額奨学金として負担
⑤ フルキャストより派遣依頼が直接生徒に届く
⑥ 年間120日以上のフルキャストからの依頼業務を遂行、業務報酬を得る
⑦ 奨学金の返済は免除
(*年間120日の業務に不足の場合、奨学金は全額、返済頂くことになります。)
平成21年度通信制チャレンジ事業指定地域
通信制課程の高校では、様々な入学動機や学習歴を持つ者が学んでいることを踏まえ、多様なニーズに対応した通信制課程の改善・充実に資する実践研究を行っています。
たとえば、多様な生徒に対応した特色ある教育活動の展開 ・ 多様な生徒に対応した特色ある教育課程の編成などがあります。
・ 外部人材等を活用した特色ある教育活動の展開
・ ガイダンスや教育相談体制の充実
・ 勤労青年の知識や技能を生かすことのできる教育活動の展開
・ その他、多様な生徒に対応した特色ある教育活動の展開
などです。以下、チャレンジ事業指定となっている高校は以下の通りです。
北海道
北海道有朋高等学校
実践研究課題:
・多様な生徒に対応した特色ある教育活動の充実
・インターネットを利用した通信教育の改善充実
実践研究の内容
・基礎学力テストの実施等による生徒の実態把握及び分析結果に基づく指導方法の工夫・改善
・外部人材の講話等による学習意欲や進路意識の高揚
・通信制課程の生徒の自学自習に役立つ、インターネッ トを利用した理科のコンテンツの作成
千葉県
千葉県立千葉大宮高等学校
実践研究課:通信制、定時制に在学する多様な生徒一人ひとりに応じた生徒支援
実践研究の内容
・遠隔地に住む通信制在籍生徒を支援する通信制協力校制度の構築
・通信制における多様な科目設定等による定時制支援体制の構築等
・労働局、ジョブカフェ等関係機関の機能との連携や学生チューターを活用した進路相談など、キャリア教育の充実
・テレビ会議システムを活用した、日本語指導員、就職相談員などによる支援システムの構築
東京都
東京都立一橋高等学校
実践研究課題:生徒の学習意欲を喚起し、知識・技能の活用能力を高める効果的な指導方法を改善・開発する
実践研究の内容:基礎・基本を重視した確かな学力の育成と、生徒の可能性の伸張のため、校内・校外体験型のスクーリングの実践や、ICTの先進技術を活用した面接指導の免除を試行することにより、通信制教育の改善・充実を図る
神奈川
神奈川県立修悠館高等学校
実践研究課題:生徒の学習や学校生活に対するニーズの多様化を踏まえ、生徒一人一人が意欲を持って学習し、積極的に学校生活を送ることができる教育活動の改善・充実
実践研究の内容:
・NPO等さまざまな外部機関との連携の推進と各機関との有機的なネットワークの構築
・NPOなど外部の教育資源を活用したによる教育プログラムの開発と、E-learningを活用した教材の開発・指導方法の確立
新潟県
新潟翠江高等学校
実践研究課題:外部資源を活用した特色ある教育活動に関する実践研究
実践研究の内容
多様な学校設定科目を設置し、外部講師による体験学習等を通じて学習意欲の喚起を図るとともに、地域事業所等との連携により生徒の勤労観・職業観を育成する
岐阜県
岐阜県立華陽フロンティア高等学校
生徒一人一人の学びの再チャレンジに対応できる、個別の指導計画作成・充実と、人との関わり方を考えさせる表現活動の充実
実践研究の内容
・臨床心理士など専門家と連携した特別支援教育体制の構築と展開、教育相談研修の一層の充実などによる、「学びの再チャレンジ」の環境づくり
・学校設定科目(「演劇表現」「文学鑑賞」)、総合的な学習の時間や特別活動の充実などによる表現活動の充実を図る研究を通した、生徒の自立の支援


